社会に出て働く場合、多くは企業や団体の一員として従事しますが、なかには独立・開業を目指しているという人もいるのではないでしょうか。

独立・開業して経営者となれば比較的自由に働き方を選択できますし、自分の努力次第でかなり高い収入を得ることも可能です。

また、責任が大きい分、自身の成長やスキルアップも望めるでしょう。

こうしたメリットが見込める独立・開業を行おうとする際、持っていると役立つ資格があります。

そこでここでは独立・開業を目指す場合に有効な資格のうち、法律系の「弁護士」「司法書士」「社会保険労務士」、会計系の「公認会計士」「税理士」、不動産系の「不動産鑑定士」という6つの資格について詳しく解説していきます。

法律のエキスパート「弁護士」

弁護士とは、依頼人からの依頼を受けて、法律事務を処理する専門職のことです。

弁護士として働くための国家資格である法曹資格を取得するには、司法試験に合格し、司法修習を修了する必要があります。

司法試験の受験資格を得る方法は2つあり、その1つが法科大学院の修了です。

大学で法律を学んでいる人は2年間、そうでない人は3年間、法科大学院に通うのが一般的となっています。

一方で、司法試験予備試験に合格して、司法試験の受験資格を得る方法もあります。

司法試験予備試験は受験制限がないので、法科大学院を修了していない人でも受けることが可能です。

このように、法科大学院を修了するか予備試験に合格することで司法試験を受験できるようになりますが、受験回数には制限があるので注意しましょう。

修了もしくは合格発表後の最初の4月1日から5年以内に、3回までしか受験できません。

司法試験に合格後、1年間の司法修習を経て修了試験に合格することで、弁護士として働くことができるようになります。

取得難易度トップクラスの資格ですが、それだけに独立・開業するうえで、なにより心強い資格だといえます。

難易度は高いが誰でも挑戦できる「司法書士」

司法書士とは、司法書士法に基づく国家資格の取得者を指します。

法律の知識を活かして専門書類の作成・提出を行います。

法務大臣からの認定を受けた認定司法書士であれば、簡易裁判所における民事訴訟や民事執行や民事保全、和解や調停などの代理を務めることも可能です。

弁護士が法律業務全般をまとめて扱えるのに対し、司法書士が扱えるのは限定された分野のみとなります。

司法書士として働くためには、国家資格試験である司法書士試験に合格しなければいけません。

司法書士試験は学歴や年齢による制限がないので、誰でも挑戦することができます。

ただし、合格率はかなり低く、試験を突破するには時間をかけて勉強する必要があるでしょう。

主な勉強方法は通信講座を利用するか専門学校に通うかで、働きながらの合格を目指す人は通信講座、時間に余裕のある人は専門学校を選択するのが一般的です。

また、司法書士になる方法は試験合格以外にも存在します。

実は裁判所事務官や検察事務官などとしての実務経験を10年以上積み、法務大臣の認定を受けることで、司法書士の資格を取得できます。

労働・雇用・年金のアドバイザー「社会保険労務士」

社会保険労務士は、社会保険労務士法に基づいた国家資格の取得者です。

労働関連法令や社会保障法令に基づく書類を作成したり、企業経営における労務管理や社会保険の指導を行ったりします。

その他に、年金の相談業務や紛争解決手続きの代理業務などを扱うこともあります。

社会保険労務士になるには、社会保険労務士試験に合格する必要があります。

しかし、受験資格として「4年生大学で一般教養科目を修了した者」や「短期大学または高等専門学校を卒業した者」、「司法試験予備試験に合格した者」や「行政書士の資格を有している者」などの制限が設けられています。

他にもいくつか制限が定められているので、試験に挑むときは社会保険労務士試験オフィシャルサイトで受験資格をよく確認したほうが良いでしょう。

試験に合格後、社会保険労務士名簿に登録することで、社会保険労務士として働くことができるようになります。

名簿の登録には2年以上の実務経験を積むか、事務指定講習を修了する必要があります。

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会計・財務業界で最高峰のステータス「公認会計士」

公認会計士とは、会計や監査の専門家で、経済活動の基盤を支える存在です。

財務諸表監査を独占業務としつつ、経理業務やコンサルティング業務、税務業務なども取り扱います。

また、独立した立場から、公正性と信頼性を確保したうえで仕事にあたるという性質を持ちます。

そんな公認会計士として働くには、国家資格試験である公認会計士試験に合格しなければいけません。

受験資格に学歴や年齢などといった一切の制限が設けられていないのが特徴です。

しかしながら、難易度は極めて高く、司法試験に次ぐ難関だといわれています。

しかも公認会計士試験は複数回に分かれており、資格を取得して登録が完了するまでに、5年ほどかかるとされています。

資格取得には、まず公認会計士試験の1次試験と2次試験に合格しなければいけません。

その後、2年間の実務経験を積み、会計教育研修機構などが実施する実務補習を受けることが義務付けられています。

それから、公認会計士試験の3次試験(修了考査)に合格し、内閣総理大臣の認定を受けることで、ようやく公認会計士としての登録が完了します。

取得の難しい資格ですが、専門性の高さに加えて活躍の場も幅広いので、独立・開業に多いに役立つでしょう。

税務のプロフェッショナル「税理士」

税理士は、税務の専門家として、税金に関連した複合的なサポートを行う仕事です。

所得税や法人税や相続税、消費税や贈与税や事業税、固定資産税などといった税金についての業務に、独立した公正な立場から関わります。

税理士の独占業務には「税務代理・税務書類作成・税務相談」があり、それら以外にも会計に関する付随業務を扱います。

個人事業主の確定申告を代行したり、企業の顧問として経営のアドバイスを行ったり、いろいろな業務に応じることが可能です。

税理士になるにはいくつかの方法がありますが、税理士試験に合格して資格を取得するのが一般的です。

試験合格には全11科目のうち、会計学2科目と税法3科目の合わせて5科目で、それぞれ60点以上の得点が必要となります。

ただし、大学や大学院で会計学や税法を学んだ人の場合、試験科目の一部が免除されることもあります。

試験合格後、2年以上の実務経験を積むことで税理士としての登録ができるようになります。

その他の資格取得方法には、国税官公署で23年以上働き、指定の研修を受けるというパターンもあります。

また、弁護士や公認会計士の資格を取ることで、税理士の資格もまとめて取得可能です。

不動産系資格の難関「不動産鑑定士」

不動産鑑定士とは、不動産の鑑定評価に関連する法律に基づく国家資格の取得者を指します。

主な仕事内容は、不動産の価値を算出する鑑定評価業務となります。

具体的な鑑定評価業務としては、地価公示や都道府県地価調査、相続税標準地の鑑定評価や固定資産税標準宅地の鑑定評価などが挙げられます。

また、不動産の専門家として個人や企業に対し、不動産の運用や開発計画のアドバイスなどといったコンサルティング業務を行うこともあります。

そんな不動産鑑定士になるには、国家資格の取得が必要です。

不動産鑑定士は不動産系資格のなかで最高難易度に位置するとされ、取得には多くの知識が求められるでしょう。

そのため、取得できれば独立・開業において有利になります。

受験に関して学歴や年齢などの制限はなく、誰でも試験に挑戦することができます。

1次試験合格者のみ2次試験に進むことが可能で、試験合格後は実務修習に参加します。

そして、実務修習の修了考査に合格することで、晴れて不動産鑑定士としての登録が完了します。

まとめ

独立・開業において強い効力を発揮する資格だけに、どれも取得までの道のりが険しいものばかりです。

とはいえ、試験の傾向はある程度決まっていますし、実務経験を積むことで試験を受けずに取得できる資格もあります。

ですから、長期的な計画を組んで入念に準備すれば、充分に資格取得の可能性はあるといえるでしょう。

さらに、なかには受験資格が不問のものもあるので、誰にでもチャンスはあります。

もしも将来的な独立・開業を考えているなら、こちらで紹介した資格のまとめ情報を参考にし、自分に合った資格を探してみると良いのではないでしょうか。

取得する資格によっては、専門分野以外の業種で働こうと思った際にも、多いに役立ってくれるでしょう。

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