高齢者の人口が増加するにつれて、介護関連の需要も増加すると予想されています。そのため、介護事業を開業しようと考えている人もいるでしょう。介護サービスには、デイサービスに代表される通所介護や大規模な施設を備えてサービスを提供する施設介護、各家庭を訪問してサービスする訪問介護などがあります。ここでは、比較的小規模な投資でできるデイサービスを開業する場合の準備についてご紹介します。デイサービス事業を開業するにあたって必要となる手続きは何か、指定を受けるためにクリアが必要となる基準は何か、さらには事業に欠かせない介護器具やスムーズな開業に役立つ開業準備リストの作成、活用できる助成金制度などについてもお伝えします。

1.デイサービスの種類を理解する

2.デイサービス開業に必要な手続きとは?

3.人数基準がある!デイサービス開業のための職員採用

4.必要となる介護器具は?

5.開業準備リストを作成しよう

6.開業にあたって活用したい補助金や助成金

デイサービスの種類を理解する

デイサービスの開業を検討するにあたって、まずはデイサービスの種類を理解しておくことが必要です。自らが開業するデイサービスの種類を決めるためにも必要となる情報ですし、競合する介護業者の特徴を理解するためにも大切な基礎知識となります。デイサービスの種類は主に3つのタイプに分けられます。1つ目は、大規模デイサービスです。1日に20名以上、多いところでは50名以上が利用できるような大規模な施設を備えているデイサービスで、広いフロアがある、機械浴やリフト浴、厨房設備などの設備を備えていたり、ショートステイ施設を併設していたりするなどの特徴があるのが一般的です。リハビリとレクリエーションの両方の機能が期待できます。2つ目は、民家型デイサービスです。名前の通り一軒家でのサービスで定員10名以下程度の規模であるのが一般的です。食事はスタッフ自ら調理するか配食サービスを活用、機械浴などはない、1人1人に対してきめ細かいサポートが期待できる点などが特徴です。3つ目は、リハビリ型デイサービスです。リハビリメインの施設で、午前だけ・午後だけといった利用が可能です。短期間の集中リハビリなどに向いていますが、食事や入浴サービスがないのが一般的です。スポーツクラブに近いイメージの施設といえるでしょう。

デイサービス開業に必要な手続きとは?

いざデイサービス開業となったら、求められる手続きを確実に行うことも重要です。開業するためには、都道府県や市町村などの指定機関に対して申請書を提出し、デイサービス業者としての指定を受ける必要があります。指定を受けることによって、行政が管理できるようになります。申請書の書式は自治体によって多少違いますが、一定の基準を満たしていないと指定を受けられない点は共通しています。基準は従業員の人数や知識、技能などに関する人員基準、事業者に求められる設備に関する設備基準、保険給付対象となる介護サービスを行う上で必要となる運営基準の3つです。手続きに不備があると指定を受けるまでに時間がかかってしまい、開業が遅れる可能性もあります。開業日までの期間を考慮した上で早めに申請することが重要です。スムーズに申請をして速やかに指定を受けたい場合は、専門家である社会保険労務士に申請書の作成・申請代行を依頼する方法がおすすめです。

人数基準がある!デイサービス開業のための職員採用

デイサービス開業にあたって申請時に必要となる人員基準ですが、開業時だけ守れていればよいというものではなく、常時条件を満たしていることが求められます。人員基準を満たせなくなると指定の取り消しもあり得ます。ただし、人員基準の詳細については地域ごとに違う可能性がありますので、指定機関などに直接確認することをおすすめします。一般的には、利用定員が10人を超えるデイサービスの場合、デイサービスの運営に専念している常勤の管理者1人・生活相談員1人以上、看護職員1人以上、介護職員1人以上、機能訓練指導員1人以上とされています。また、利用定員10人以下の小規模デイサービスの場合は、常勤管理者1人、生活相談員1人以上、看護職員もしくは介護職員1人以上、機能訓練指導員1人以上となっています。常勤や兼務についての細かい規定もあります。管理者や介護職員には特に資格は求められませんが、看護職員は看護師か准看護士であること、機能訓練指導員は理学療法士などであることが求められます。採用にあたっては人員基準を満たせるように計画的に採用活動を行いましょう。

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必要となる介護器具は?

デイサービスを開業するにあたっては、さまざまな介護関連器具を揃える必要があります。デイサービスでは、利用者の体調を整えたり残された能力を活かしたりするためのリハビリを行います。このリハビリには、利用者が日常生活を楽しく過ごすためや家族の介護負担を軽減するためといった目的があります。そのため、リハビリを行うための器具を揃えておく必要があります。まず主に運動機能のリハビリのための器具を7つご紹介します。1つ目はリカンベントフルバイクで、上半身と下半身の筋力の強化器具です。2つ目はトランスファーで壁などに設置する手すりです。立ち上がり動作のサポートが目的の器具です。3つ目は平行棒で、歩行訓練と立ち上がり訓練に使用する器具です。4つ目は肋木で、姿勢矯正、関節の動きの改善、立ち上がりのリハビリに使用します。5つ目はプーリーです。関節可動域改善目的の訓練用具です。6つ目はオートストップウォーカーで安全な歩行移動の補助器具です。7つ目は高齢者専用筋トレ油圧式レッグプレスで、足の筋肉を鍛える運動器具です。こういった運動器具の他に、失禁感知装置などの排泄訓練用具や発声・発語訓練器などの機器も揃える必要があるでしょう。また、入浴に関するリフト器具なども揃えておくと職員の負担が軽減できます。

開業準備リストを作成しよう

デイサービスの開業準備作業を確実に進めていくためには、準備項目を整理してリストを作成しておくことも大切です。リストにまとめておくことで、漏れがなく対応ができます。開業準備リスクに入れておきたい項目は6つあります。1つ目は、デイサービス事業の基本構想の決定です。基本構想を明確にしておけば、その後の準備内容もはっきりできます。2つ目は、デイサービス物件の確保や設計建築・内装工事などです。基本構想に沿って必要な物件の確保と工事を完了させます。申請のタイミングと連動させることもポイントとなります。3つ目は、事業計画書の作成です。事業運営のために欠かせないものですが、指定申請にも必要になります。4つ目は、スタッフの募集です。指定の人員基準を満たす職員を計画的に採用できるように進める必要があります。5つ目は、デイサービスの指定申請です。6つ目は、契約書やマニュアルの作成、介護報酬請求ソフトの導入、必要な器具の購入です。こういった内容を開業準備リストに入れて管理することをおすすめします。

開業にあたって活用したい補助金や助成金

テストデイサービス開業にあたっては、資金的な負担を軽減するために活用できる補助金や助成金を活用するとよいでしょう。補助金や助成金にはさまざまな種類がありますが、中でもデイサービス開業時に利用できる主なものについてご紹介します。1つ目は介護基盤人材確保助成金です。新規介護事業の創業などに伴って新規に経験者である介護福祉士や看護師などを雇用した場合に支給されます。1名雇用すると最大半年で70万円の助成があります。2つ目は介護雇用管理助成金です。就業規則や賃金規定の作成、さらには採用パンフレット作成などにかかった費用について半額の助成が受けられます。上限は100万円です。その他にも、採用時の助成金として、母子家庭の母親などを雇用した場合に支給される試行雇用奨励金などの利用も可能です。さらには、福祉機器の購入や職場環境の整備に関しても活用できる助成金制度があります。助成金などの窓口や社会保険労務士などの専門家に確認の上、積極的に活用することをおすすめします。

まとめ

デイサービスは、介護関連事業の中でも介護の入り口としての機能が期待される重要なサービスです。比較的軽度の要介護者のサポートとともに要支援者のサポートも行う社会的な意義があることはもちろん、成長が期待される分野ですので、ビジネスとしても魅力があります。

紹介したポイントに注意してスムーズに事業を立ち上げた上で、長期的に安定した経営ができることを目指しましょう。ただし、社会保険制度を支える公的な面も持ち合わせていますので、求められる人員や設備などの基準をクリアしてデイサービス業者としての指定を受けることも必要です。利用者の満足度向上はもちろん、法令順守については特別に気を付けて運営することを心がけるとよいでしょう。

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